釣果3月下旬:奈良の山奥で1泊2日の渓流釣りキャンプ

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渓流


3月下旬ともなるとアマゴ釣り師達の熱が冷めている頃で、釣り人は解禁時期に比べるとぐっと少なくなります。ガチ勢にとっては川取り(場所取り)のライバルが減るのでありがたい時期です。

しかし、この時期は雨も少なく、水の量は減る一方。水量が少ないとアマゴの警戒心は強いため慎重に釣り進めなければならない季節でもあります。多分ね。

とある漁業組合の年券を持っている僕は毎週のように色々な沢へ出かけては天然・発眼卵狙いをしているわけですが、二日間自由に使える休みができたので渓流釣り&キャンプを敢行してきました。

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持ち物

■キャンプするため特別出動

いつもの日帰り釣行は30リットルくらいのバックパックで済ますのですが、一泊ともなると寝具類で一気に容量が増加。テントも寝袋も安物なのでかさばるわ重いわで使うたびに後悔してます。こういうのってなかなか捨てられないので、一番最初に投資する勇気がある人は後悔することがあまり無くていいんじゃないかと思います。

スリーピングマットは良い買い物ができたと思っています。ロールタイプなのでかさばりますけど、クッション性は抜群。小石程度なら気にもなりません。車のシートに敷くと快適性が増しますし公園でクッションの代わりに使うこともあります。

寝袋は春・秋用です。耐用温度10度。3月の山奥では寒さに耐えられない性能です…いい加減買い直さないと。

■服装

山の天気は変わりやすく、渓流釣りでレインウェアは必須です。帽子もUFO型のツバタイプのもので、顔に雨がかからないものがおすすめです。

川に到着してから1時間くらい歩くつもりだったので結構寒そうな格好です。

釣り用グローブは怪我防止対策です。藪をかき分けたり体を支えるために岩や木々を掴んだりするので。防寒対策はついでに、といったところです。

■寒さ対策

  • ユニクロフリース
  • ユニクロウルトラダウン
  • 貼るカイロ

釣り中はフリースも来ていました。だって動かないから寒いもん。

ウルトラダウンは携帯性に優れているので基本的にいつも持ち歩いています。

貼るカイロは寒さ調節用。特に手持ちの寝袋では夜は耐えられないのは分かっていましたので、寝るときに使おうと思っていました。

■食事関係

  • アルミ鍋セット
  • OD缶
  • バーナー(snow peak)
  • ライター2本
  • サバイバルナイフ
  • お箸2膳
  • 醤油(スーパーで4つもらう)
  • 1日目昼食
  • 1日目夕飯
  • 2日目朝食
  • 2日目昼食
  • おかし

お湯を沸かせる道具は必須。だって寒いもん。あったかいラーメン食べたいもん。

サバイバルナイフは魚を捌いたり、薪を作ったりで重宝します。

食事はしっかり持ち歩いた方がいいですね。万が一遭難しても現地調達は難しいですし。魚釣って食えばいいじゃんという意見には、そんな余裕があるなら下山しましょうと返します。お菓子も非常食的な位置付けです。

■釣り道具

3.6mは予備&超狭い源流用です。1本予備があれば安心です。

ルアーはエサ釣りでは難しい場所を攻めるために持っています。正直邪魔ですけど、いろいろ試したくなるのです。

餌は2種類あると安心です。反応がいい方の餌を重点的に使います。

魚籠(びく)は持っていると手返しが良くなるのでオススメです。全てリリースするなら不要と思うかもしれませんが、餌釣りだと針を飲み込んで死んでしまうことも。

釣行1日目

子供のお出かけの準備して送った後、朝9時からキャンプの準備開始。

10時に出発してスーパーで食事を買います。晩酌用に焼肉とお酒を調達。

道の途中、おばあちゃんが経営している釣具屋さんで餌を購入。最近の情報などを入手。

川についたのは12時過ぎ。昼食をとっていざ入水。

今回は「人が行けるところまで行く!」が目標。侵入できるギリギリのところまでは車で行きました。そこからすぐは釣り人がたくさん入っているので、もうそんなに魚は残っていません。そのため、川に入って1時間くらいは歩くことに。人が入っていない場所までは釣り自粛ということです。

人が入っていないかどうかは足跡を見て判断します。釣り人が通る道はだいたい決まってくるので、注意してみれば分かりますよ。

1時間くらい歩きましたが、釣れそうなポイントを横目に過ぎ去るのは辛いものがありました。釣りをしたい気持ちをぐっと堪えて進みます。行けるところまで行くことを考えると、道草食っている場合じゃないのです。

そして足跡が見当たらなくなってから釣りスタート。水が少ないせいで仕掛けがすぐに沈んでしまうので、一番軽いオモリを使用しながらポツポツとアマゴを釣って行きます。途中20cmオーバーも釣れてそこそこに満足。

20cmのアマゴ

15時を過ぎた頃、川の両側が岩に囲まれたポイントが行く手をさえぎります。川はウェーダー(お腹まである防水ズボン)にわずかながら浸水するくらいの深さ。重たいバックパックを持ちながらは無理と判断。迂回路を探すことにしました。

荷物を一式置いて、高巻きができないかと山の斜面を登ります。途中で獣道を発見してその通りに登り進めて頂上にたどり着きましたが、その先は崖。20分もかけて登ったのに崖。これ以上進むのは危険と判断してとりあえず下山です。

川に戻った僕は、意を決して川を進むことに。バックパックは頭に乗せて、上流の岸に放り投げます。竿も魚籠も全てです。そして、ボルタリングさながら岩に指をかけて登ることに。

ロッククライマー、マジ尊敬します。

結局1回川に落ちてウェーダーの中が水浸し…レインウェアやウェーダーのおかげで風が当たらないせいか、そんなに寒さは感じなかったのでそのまま続行です。

ギリギリ渡れる水位。両側は断崖絶壁。水量が増えると通行不可に

結局5時くらいまで進んで、15〜22cmくらいを7匹釣って終了。下処理を終えてテント設営に取り掛かります。

源流でテント泊

源流域でキャンプするのは初めてで知識もありません。参考程度にとどめてください。

まず、テント設営場所を決めました。タープを持っていないので雨よけがある場所が良かったのですが、都合よくあるわけもなく…場所は川の合流地点、洪水が起こって水位が増したときに集まったであろう小石だらけの少し高台に決定。本当は砂利や落ち葉がクッションになっているのところが良かったんですけどね。大きな石はどけて平坦にしてテントを張りました。

次に薪集め。雨が多い場所で、今日も雨が降ったので乾いた薪はありませんが、そこら中に頃合いのサイズの木が落ちています。振り返って考えてみれば、時間をかけて拾い集めるべきでした。2時間くらいしか火が持たなかったです。翌朝とその昼にも焚き火をしましたが、そのたびに集めるのは面倒です。

そして、ナイフでフェザースティックを作って薪へ着火!しかし、湿気っているので火がつかない…

そんな時はバーナーで着火!5分くらいバーナーで薪をあぶると無事に火がつきました。本当はナイフで薪を細く切るべきなんでしょうが、めんどくさいんですよね。バーナーがあれば難しいこと考えなくて済むので便利ですね。

そして濡れた靴下や服を乾かしながら、晩ご飯に。

お酒を飲みながら、鍋の蓋で味つき牛肉を焼きます。うまいね。うまい。時間は19時。周りは真っ暗。気温はたぶん5度を下回っていたと思いますが、焚き火にあたっていると寒くないんですよね。濡れた服はそのまま着てます。着替え、車に置き忘れてたんで。

そして釣ったアマゴも2匹だけ焼いて食べ、締めにカップラーメンを食べて就寝。酔ってフラフラになりながらテントで寝ることに。

しかし、寝れない!不安で眠れないんです。余程の洪水が起こらない限り大丈夫な場所、崖崩れの影響もなく、山肌を歩く動物が落とした石も転がってこない場所にテントを設営したのに不安なんです。

理由は動物の襲来に怯えていたから。

クマはいないはずなんですが、イノシシや鹿が襲ってきたらと思うと不安で。イノシシはともかく鹿は襲ってこないはずですが、なにせ源流で泊まるのは初めてだったので、必要以上に怯えていたのです。

焚き火が動物除けになるかなと思っていますが、すでに火は消えている。釣った魚はテントの外で、動物に漁られるかもしれない。ということで、とりあえずゴミや魚、餌はテントの入り口内に避難させましたが、不安は払拭できず。

結局、知らない間に寝てしまいましたが、夜中に何度も起きてしまいました。テントをペグで固定していなかったのもよくなかったですね。風邪でテントがめくれたり傾いたりで、その度に目を覚ましてしまいました。また、鹿がテントにのしかかる夢を見て目覚めるという始末。次回はテントもしっかり設営して不安がらないようにしたいと思います。

ちなみに、めちゃくちゃ寒かったですが、カイロを足の裏、腰、腹、胸、両肩に貼り付けることで乗り切りました!

釣行二日目

寝たり起きたりでぐっすり眠れませんでしたが、結局起きたのは8時。寝坊です。そこから火起こしをして焚き火にあたりながお味噌汁とおにぎりで朝食。テントは雨でびしょびしょだったので、シートを干してテントはそのまま天日干し。ある程度片付けをしてバックパックは雨に濡れない場所に置いて釣行再開。

持ち物は釣竿と釣り餌箱、釣り道具をいれたウェストポーチのみ。身軽になったのでスイスイ進めます。

進むに釣れて水量は減っていき、オモリは一番小さいものに変更。7mの竿では長過ぎでしたが5mくらいまで縮めて釣り進めます。

人がほとんど入っていないようで、魚影は濃く、サイズを選びながら釣っていきました。15cmくらいのサイズは完全に無視。小さいサイズしかいなさそうな場所も無視。ただ、瀬に入るすぐの上流に魚がいることが多く、そいつらに見つかると上流に逃げていきます。そうなると釣れないんですよね~釣れなくなったポイントは多数。まあしょうがない。

しかも、アマゴは餌に食いついても走らないので、釣れたかの判断が難しいです。アワセが不十分で何匹も落としてしまいました。中には尺に届きそうなサイズの魚も…残念。

昼時を回ったころ、少し浅めの淵を覗き込むと太さ6〜8mmはありそうなデカミミズを食べている最中のアマゴを発見。自分と同じくらいの体長のミミズも食べるんだなーと観察していると、岩の下に魚っぽい石を発見。よくよく見ると僅かに動いている…

アマゴや!尺サイズや!

興奮を抑えながら、岩の下に餌を流しました。アマゴの顔の前に流したところでヒット!すぐに岩に潜ってしまったので、ハリスが切れる恐れが。慎重に岩から出しましたが、まさかのバラシ…しっかりと合わせていなかったので掛かりが悪かったみたいです。基本的に僕は餌を流しながら釣るスタイルで、泳いでいる魚または餌を見つけて飛び出してくる魚を釣っていますが、岩に隠れて出てこないアマゴも目の前に餌を差し出せばしっかり食いついてくることを学べたのでよかったです。負け惜しみですが笑

そして更に登っていくと、余裕で尺超えの魚が!アマゴじゃないよな〜何か白いな〜と見ていると、どうやらイワナ。西日本にはいないはずのイワナ。調べたら、一応山口県まではいるようで、かなり貴重な存在。「キリクチ」という種類は天然記念物に指定されているらしいですが、たぶん違う。

まあデカイ魚は釣りたいのが釣り人の心情で、慎重に上流から餌を流します。上から覗ける場所から釣りをしたので魚の動きがよく見えるのですが、餌が顔の前に来たくらいにイワナが首を振ったんです。

食った!と思いあわせるも仕掛けは空を舞う…というのを2回やってしまって終了。岩に隠れていまいました。

でもそのあと同じ場所で20cmくらいのアマゴとイワナを追加。隠れるところがあっていいポイントでした。

場所に見切りをつけて登り進めましたが、大きな滝があり進めなくなって終了。戻って違う支流に入るも早々に滝。時間があれば高巻きしてもと思いましたが、水量もかなり減っているので、この辺りが魚の限界かなと思うことにしました。

テントに戻るまでも、下流からは狙いにくかった場所を探りました。先ほどのアマゴの反省から岩陰に隠れていそうな場所を狙っていると、下流から30オーバーのイワナが!!そしてヒット!

ハリスが切れないように慎重に川岸に寄せて確保。めちゃ興奮しましたね。釣り堀や水族館でしか見たことがないサイズ。長さを測るものがないので大体ですが35cm以上かと思います。アマゴじゃないのが少し残念ですが、山魚系で人生最高記録を達成したので非常に嬉しく思っております。マジで。

そしてちょうど携帯していた釣り餌も終わってしまいましたので、今回の釣りはこれで終了。竿を納めてキャンプ地に向かいます。

キャンプ地に到着してからは遅めの昼食。昨日釣ったアマゴを全てフライパンに入れて、川の水とスーパーでもらった醤油で煮込みました。実は傷み始めていたので持って帰ると食べれなくなると思ったんです。うん、まずかった笑。あとはカップラーメンとおにぎりを食べ、2日目に釣った魚を捌いて撤収開始。行きは1時間+釣行4時間かかった道も帰りは1時間ちょっと。大満足の釣りキャンプでした。

反省

今回、80リットルのバックパックを背負っていたわけですが、リスクも背負っていることを再認識しました。重さに振り回されてしまうんですよね。重心も高くなりますし。

危険なことは理解していましたが、バランスを崩して何度かこけましたし、山肌を1回転しました。途中で止まれたからいいものの、谷底に転がり落ちることもあり得たわけで、一歩間違えれば死んでいました。経験を過信せず、慎重な行動をすべきである。大反省です。

また、装備は良いものを揃えるべきとも思いましたね。安物の寝袋はかさばるし寒い。テントも良いものを買えばあと500gは減らせる。バックパックも軽いものを選べば…ハイブランドを選ぶべきとは思いませんが、機能性をもっと重視したほうがいいですね。ガチであればあるほど、たった数百グラムの差が快適性やリスク低減に影響すると感じました。

源流で釣りする人は気をつけてくださいね。結構、死ねる趣味ですから。

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