鮎はコケしか食べないと思っていたのですが、琵琶湖の鮎は違うらしい…ということで2018年6月に琵琶湖の東側の犬上川などで小鮎釣りに行ってきました。
小鮎って何者?
僕は鮎と戯れ始めて約30年経ちますが、もっぱら「しゃくり(たくり)」「モリで刺す」で鮎を取ってきました。友釣りが一番メジャーですが、直接魚を見て獲れるしゃくりやモリの方が楽しくてほとんどしていません。
というように僕は鮎を餌で釣った経験はなく、僕や周りの大人たちは「鮎は餌なんかで釣れないわ、バカ」とまで思っていました。でも、幼魚の時は雑食ということは知っています。川に戻る鮎を狙って河口の川でのサビキ釣りをしていることも知っています。イメージとしては「海から淡水域に入ると徐々にコケしか食べなくなる」「5cmくらいを超えると完全にコケオンリーになりそう」です。
でも、琵琶湖の鮎は違います。
「小鮎」という呼び名は基本的に鮎の幼魚を指すのですが、琵琶湖では「群れを成して生息し、雑食性でサビキで釣れる地小さな鮎」を指しているようです。
琵琶湖は広大な湖となっているため、鮎が海と認識しているのでしょうか?あまり大きくならず雑食性のまま、そしてサイズは小さいまま一生を終えます。そして10月頃に湖北の砂浜に大量に打ち上がるそうです(鮎は1年で死にます)。
普通の鮎は体長20〜30cmくらいにまで成長し川の上流域で産卵、稚魚は海に降って春先に川に戻ってきますが、小鮎は海ではなく湖で稚魚時代を過ごします。ちなみに全国の河川に放流されている鮎は琵琶湖産です。小鮎は河川に放流されると普通に成長します。
琵琶湖で小鮎釣りの仕方
小鮎は縄張りを持たず、群れで過ごしています。そして雑食性。そのような特性に合った釣り方をみなさんされています。
魚釣りは対象魚によって釣りのルール(禁止事項や禁止期間など)がありますので、事前に確認をしましょう。
また、投網ってご存知ですが?普通、投網は禁止、または8月後半など期間限定で使用を許された漁具ですが、琵琶湖は使用可能。河川も使用できるところが多いです(各河川の漁業組合要確認)。
遊漁券(入漁券)は不要
琵琶湖の鮎は取り放題です!一般的に鮎を取るためには河川を管理している漁業組合から遊漁券を購入しなければなりませんが、琵琶湖は購入不要。タダで鮎をとることができます。河川についても、下流域は漁業権を設定していないようで、このエリアもタダです。
河川で鮎を取る場合は、狙いの河川の漁業組合のホームページなどで確認しましょう!
※禁止漁具・漁法が定められています。
禁漁期間は晩夏〜秋
友釣りであれば6月〜9月の間しか釣り許可されていないことが多いですが、琵琶湖はお盆後から秋までが禁漁期間です。
2018年は8月21日〜11月20日が禁漁期間です。
また、禁漁期間ですが8月下旬は手づかみや竿釣りであればOKです。
小鮎釣りの仕掛け
必要な道具は次の通りです。
また、仕掛けは根掛かりや鯉・バス等に切られる可能性がありますので、必ず2、3個は持って行きましょう!
- 竿(5m前後)
- サビキ針
- らせんor撒き餌かご
- オモリ
- ウキ
- コマセ入れバケツ
- ビク
竿
竿は5mがお勧めです。6m以上は長すぎて扱いが難しく、重たいです。障害物がない場所で釣ることが多いですので、射程距離が狭い短い竿は不要です。せめて4mは欲しいですね。
道糸
竿から仕掛けまでの糸のことです。サイズは1〜2号を選びます。
サビキ針
小さい針が6本〜10本程度付いたものです。小鮎専用で売っています。針に飾りがついていて、それが餌だと魚が勘違いする仕掛けになっています。針の形状によって魚のリアクションが変わりますので、種類の違う商品を購入することをお勧めします。
らせんor撒き餌カゴ
練りエサをつける道具です。堤防釣りだとカゴを使いますが、小鮎釣りではラセンを使うことが一般的です。
オモリ
1〜2号を使います。流れがないところでは1号で大丈夫ですし、軽い方が初心者にとっては扱いやすいです。
釣法や釣り場によっては不要です。また、蛍光タイプの方が見やすくてお勧めです。
ウキ
オモリの号数よりも少し大きめの号数をチョイスします。らせんに餌を練り込むため仕掛け重量が重くなるためです。
オモリの号数よりプラス2号くらいをチョイスすれば問題ありません。
コマセ入れバケツ
なんでもいいです。市販の餌は袋に入っていますので、そのままでは使いづらいのでバケツにいれて使用します。
ビク
クーラーボックスに入れてもいいですが、少しでも鮮度を保つために生きたままにしておく方がいいですね。
琵琶湖の河原では、みなさん下記のようなビクを使っています。人によっては地面に刺す金属棒を用意してますね。
こませ
先ほど紹介した「らせん」に下記商品のような練り餌をこねてつけます。
強くこねると水中でバラけないので、優しくつけるのがコツです。2、3時間の釣行なら1袋で足ります。
また、スーパーで売っている生・ボイルしらすを混ぜて使うと釣果UPします。
サビキの仕掛け構成と釣り方
場所によって仕掛け構成が変わります。
仕掛けの上から
- 深いまたは流れの弱い場所:ウキ、らせん、サビキ針、オモリ
- 竿の届く範囲で仕掛けを流さない場合:らせん、サビキ針、オモリ
- 浅瀬:ウキ、サビキ針、らせん など
と色々な組み合わせがあります。釣り場所に応じて仕掛けを変化させましょう。
コマセはらせんから離れると下に沈みます。サビキ針と撒き餌が同調するのがベストですので、基本的にはらせんをサビキ針の上部に付けます。
ただし、流れが早い場所ではウキが先行して流れますのでコマセとサビキ針が同調して流れないため、らせんを一番下に付けます。竿を川上に傾けて引っ張りながら流すのであれば、1、2の仕掛け構成でも大丈夫です。
釣り方は針がふわっと浮く程度に仕掛けを上下させるだけです。下に下げる時は少しゆっくりにします。撒き餌を使いますので同じ場所・エリアでじっくり釣り続けることが基本になります。
実釣記録:犬上川〜芹川河口〜彦根港〜犬上川
6月中旬
天気は曇り時々はれ
初めての小鮎釣りです。
犬上川下流
朝6時過ぎに到着ですが、平日にも関わらず5、6組の釣り人が!橋の下の高ポイントはおじいちゃん2人に押さえられているので釣れそうな場所を探し歩くことに。
小さな流れ込みの下流に大量の魚影が!でも鮎にしては大きすぎるしなんだか黒い。近づいてみるとニゴイの大群でした。こいつは小鮎釣りの天敵で、仕掛けを切っていきます。避けるのが吉です。
何度か場所を変えながら釣りをしていましたが、釣り方もよく分かっておらず全くアタリも無し。周りの人もほとんど釣れていなかったので移動することに。
個人的考察:水量が少ないことが大きな要因。水が少ないと魚の警戒心は高くなります。
芹川河口
琵琶湖の流れ込みの場所で釣りをすることに。
釣れはルアーでナマズとハスを釣っていました。僕はモロコ2匹とハス1匹でフィニッシュ。
投網をしている人がいたのですが、話を聞いてみると太陽が昇ってからは難しいとのこと。芹川の防波堤(北側)でやればとアドバイスを貰いました。
彦根港
アドバイスを無視して彦根港に。せっかくなので色々な場所で釣りしたかったので。
防波堤付け根の外海側でしゃくり釣りをしているおじいちゃんが2人いました。ぼちぼち釣れているみたいです。
僕は防波堤のカーブ付近で外海側に向かって釣りをすることに。小鮎はいるんですけど全く反応せず。時間は昼過ぎ。時間が悪いのか…
犬上川中流
犬上川の遊漁券不要のギリギリのところまで行きました。名神高速の東側、金屋頭首工という場所です。この場所から70m下流から上流が有料となりますので、それより下流ですることに。
3時間くらい粘ったのですが、粘った甲斐もあり少しずつ釣り方が分かってきました。
比較的ゆるさかで深さのある場所を選んで攻めたのですが、竿を上下に動かす「誘い」は欠かせないようです。
でも、やっぱり水が少ないせいか釣りづらいし釣れない。結局、16時に一桁でフィニッシュです。