CB缶とはなんぞや?
CB缶とはカセットボンベ(Cassette bomb)缶の略で、身近なところで言うとお鍋の時などに使うカセットコンロの燃料ですね。
1本100円〜300円程度と安価なことからコスパに優れ、どこにでも売っていることから優秀な燃料の1つです。
このCB缶を燃料とするガスランタンがあるのをご存知ですか?
アウトドア初心者がCB缶のランタンを購入することは稀だと思います。
多くの方がLEDランタン、次点がOD缶ランタンですが、CB缶は初心者こそ選んでほしいランタンです。
皆さんがお持ちのランタンの燃料は何でしょうか?
ランタンの燃料は大きく4つに分けることができます。
・電池
・OD缶
・ホワイトガソリン
・CB缶
電池だと光源は今やLEDですね。
エネループなどのリチウムイオン電池を使えば充電して再利用も可能ですのでコスパは最も優れています。
OD缶はキャンプなどアウトドアをする方で持っていない方はいないと言えるくらいメジャー燃料です。
OD缶はアウトドア(OutDoor)缶の略で、アウトドア用品の様々なギアの燃料として愛用されています。
ホワイトガソリンはOD缶やCB缶と違って液体燃料です。
使用器具がそこそこ高価なものが多く、初心者には手を出しにくいですね。
だからこそ、持っているだけで玄人感が出ますし、おしゃれ感も出ます。
CB缶は冒頭で説明した通りです。
アウトドアにおいては「カセットボンベ」なんて古びた言い方はしません。
オシャレに略語です(笑)。
なぜ中級キャンパーはLEDランタンから離れていくのか
キャンプ初心者が購入するランタンは、十中八九、LEDランタンです。
なぜなら、一番よく目にするランタンであり、コスパがいいから。
LEDランタンが無くて、他のランタンが売っていることはそうそうありません。
よっぽどの玄人向け専門店くらいじゃないでしょうか。
店頭で最も目立つ場所に置いてあるのがLEDランタンです。
一番選ばれる理由を挙げてみます。
・安い商品が多い
・商品数が多い
・様々な形状のものがある
・アイディア商品多数(ラジオ付き、取り外し可能、形状変化etc…)
・燃料が電池(汎用性、入手しやすさ、安価である)
などなど。
なるほど確かにLEDランタンを買ってしまう理由がたくさん出てきます。
僕も初めに買ったランタンはコールマンのLEDでした。
LEDランタン以外を使いたくなる理由
上記の通り、ほとんどの方はLEDランタンから入っていくわけです。
でも、使い続けていくうちに物足りなくなってくるんです。
その最大の理由は、「明るさ」です。
高価なLEDランタンであれば明るさも十分ですが、安価なものだと総じて暗いです。
僕も「暗い」という理由で他のランタンを求めた口です。
僕はグループキャンプをよくするのですが、参加メンバーが持っているランタンは全てLEDで、ランタンの数はあるもののキャンプサイトは薄暗く、キャンプサイトの明るさにいつも不満が出ていました。
そこに後ほどご紹介するユニフレームのガスランタン(フォールディングガスランタンUL-Xクリア620106)を持ち込んだところ、キャンプサイト全体が驚くほど明るくなりました!
キャンプの暗さに不満があるのであれば、ぜひガスランタンに切り替えてくださいね。
また、安さでLEDランタンを選ばれる方は、「光の質」に物足りなさや不満を覚えてきます。
LEDだと人工的すぎるんですよね。
せっかくのアウトドアなのに、インドアと同じ光だと雰囲気も残念に。
LEDの光が白いこともマイナスポイント。
それに直線的な光で柔らかくない。
キャンプにハマっていくと、「光」にもアウトドア感を求めてしまうようになります。
そこで初心者やお手軽キャンパーを目指す人こそCB缶ランタンという選択肢
LEDランタン以外となると「燃やす」ランタンを選択することになります。
「燃やす」ランタンであれば、光の質も明るさも申し分ないです。
では、ホワイトガソリン、OD缶、CB缶、どれを選ぶのが正解でしょうか。
正解は…ありません。
何をするか、何を求めるかで変わってくるからです。
コスパを求めるか、オシャレを求めるか、利便性を求めるかでも変わってきます。
更に言えば、お持ちの装備によっても変わってきます。
そこで、今回は初心者キャンパーとお手軽キャンパー志向の方にはCB缶のガスランタンをオススメします。
CB缶ガスランタンをお勧めする理由 ①道具が少なくて済む
初心者キャンパーやお手軽にキャンプをしたい人にとって、道具は少ない方がいいですよね。
道具にかかる初期投資も最小限にしたいですし、荷物も少なくしたい。
ランタンの話をしているのに少し外れてしまいますが、調理道具としてカセットコンロを持っていきましょう。
だって炭や焚き火で料理するよりお手軽なんだもん。
スイッチ一つで火がつきますし、後片付けも楽。
テーブルの上で調理できますのでスペース削減にもなります。
それに、買わずとも家にある方も多いと思いますのでイニシャルコストの削減にも。
そうすると、CB缶対応のランタンの利点が生きてきます。
カセットコンロとランタンの燃料の統一化です。
持っていける物には限界があります(重い、車に載らないなど)。
そのため、できるだけ燃料の統一化を図った方がベターです。
燃焼系ギアごとに燃料が変わってくると、数種類の燃料+予備持参となって荷物がかさばります。
CB缶ガスランタンをお勧めする理由 ②経済的
先ほどの「燃料の統一化」を前提にすると、最も経済的でないのはホワイトガソリンです。
燃料そのものは安くできますが、ギアは高いものが多くイニシャルコストが高くつきます。
また、イニシャルが高くても長期間使用すればペイできますが、特に初心者キャンパーは趣味としてキャンプをし続ける可能性が低いので、長期間使用という観点は捨てた方がいいです。
となるとOD缶とCB缶の比較になるのですが、CB缶は安いです。
1本100円前後で手に入りますし、高価なものでも300円程度です。
OD缶だと1本400円前後かかりますので、安価なもので比較すると約4倍の差が出ます。
※あくまで容量での比較。器具によって燃料の消費量は変わります。
CB缶ガスランタンをお勧めする理由 ③入手のしやすさ
CB缶はほぼどこでも手に入ります。
スーパーにも売っていますし、コンビニにも大抵あると思います。
OD缶やホワイトガソリンはと言うと、コンビニにはまず売っていません。
スーパーにもないですね。
ホームセンターやアウトドアショップでしか入手しづらいので、キャンプに行く途中に買いたくても、追加で欲しくなっても買えないんです。
CB缶ガスランタンをお勧めしない理由
お勧めしない理由、それはCB缶は寒さに弱いためです。
CB缶、 OD缶に入っているガスは、プロパン、イソブタン、ノルマルブタンの三種類で、商品によってガスの混合比率が違っています。
■プロパン 沸点は-42.1℃で3種類のLPGの中で最も低く、-40℃でも着火が可能です。 蒸気圧は8.5kg/cm2+25℃で3種類の中で最も高いため安定した高出力で燃焼し続けることができます。反面カートリッジの内圧を非常に高くするため、混合率には限界があります。 ■イソブタン 沸点は-11.7℃でノルマルブタンより低く、-10℃でも着火が可能です。蒸気圧は2.6kg/cm2+25℃でノルマルブタンより高いため安定した出力で燃焼し続けることができます。 ■ノルマルブタン 沸点は-0.5℃で3種類の中で最も高く、氷点下での着火は不可能です。蒸気圧は1.8kg/cm2+25℃と最も低く、気化しにくい特性があります。 |
(出典:snow peak)
そして、OD缶は「アウトドア缶」と言う名前の通り、アウトドアに強い仕様になっているので過酷な環境=寒い環境でも使えるようにガスの比率が調整されています。
反対にCB缶は、基本的に寒さに強くない比率でガスが混入されているんです。
使い初めは火がついても、気化熱でガス缶が冷やされてしまうので、気温が低ければすぐに消えてしまうことも。
でも、あくまで基本の話です。
寒い時期にキャンプする場合は、寒さに対応したCB缶を用意すれば大丈夫です。
そのぶん高価ですが、1本200〜300円です。
また、そもそも初心者キャンパーやお手軽思考には寒さなんて当てはまらないのでご安心を。
だって、寒い時にキャンプしないでしょ?
寒い時期にキャンプをするためには、それなりの道具が必要ですし、知識・経験がないと地獄を見ます(笑)。
四季を問わずキャンプするのであれば、それなりに場数を踏んでからにしましょう。
じゃないと寒さで死にそうになります。
もう1つお勧めできない理由があります。
それは、CB缶対応のガスランタンの商品数が圧倒的に少ないんです。
選択肢が少ないので、気に入ったランタンがなければCB缶はやめておきましょう。
CB缶ガスランタンの紹介
フォールディングガスランタンUL-Xクリア620106
(出典:UNIFLAME)
金属製キャンプギアで評価の高いユニフレームのガスランタンです。
CB缶対応の中では最も高価ですが、性能もピカイチです。
パワーブースタートいう機能があり、燃焼部分の熱をCB缶に伝える機構がついてありますので、CB缶を温めることで液化ガスの気化を促進させて出力ダウンを防ぐことができます。
気化熱でCB缶が冷めるのを防ぐんですね。
■仕様
【サイズ】 【材質】 【重量】 【最大照度】 【燃焼時間】 【点火方式】 |
(自前です。使用し始めて2年以上経ちますがマントルは壊れていません)
SOTO 虫の寄りにくいランタンST-233
火を扱うギアに定評のあるSOTOのランタンです。
商品名の通り、虫を寄せ付けにくい機構がついています。
(出典:SOTO)
●寸法直径136×高さ375mm(使用時)、直径136×高さ225mm(収納時)
●重量1.3kg(本体のみ) ●照度※660ルクス(230W相当)ST-760使用時、550ルクス(210W相当)ST-700使用時 ●使用燃料SOTO製品専用容器(CB缶) ●使用時間約3.0時間(ST-760使用)、約3.5時間(ST-700使用時) ●点火方式圧電点火方式 ●材質本体ケース:樹脂、ハーフスクリーンホヤ:耐熱ガラス、ヘッドカバー:スチール(耐熱塗装)、燃焼塔・フレーム:ステンレス ●付属品マントル1枚 |
レギュレーターランタン ST-260
(出典:SOTO)
先ほどの2つの商品と比べてかなりコンパクトタイプです。
その分、明るさも弱いのでソロキャンプやサブランタンとしてお勧めです。
ランタン上部に直火OKのカップなどを置けば、お湯も沸かせます。
●寸法 幅100mm×奥行130×高さ150mm(使用時)、幅65mm×奥行105×高さ150mm(収納時)本体のみ
●重量 247g(本体のみ) ●照度 150ルクス(80W相当)ST-760使用時、150ルクス(80W相当)ST-700使用時 ●使用燃料 SOTO製品専用容器(CB缶) ●使用時間 約4.5時間(ST-760使用)、約4.5時間(ST-700使用時) ●点火方式 圧電点火方式 ●材質 メッシュホヤ・燃焼塔・器具栓つまみ:ステンレス、ボンベホルダー・点火スイッチ:樹脂 |
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